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金沢|近江町市場のお取り寄せ

こんにちは。
暑い日が続きますね。気付けば、もう8月。
北陸地方も連日35度越えの日々が続き、日中頭がぼーっとすることも多々あり、おみちょでの出荷でも大量に汗をかいています。
こうも暑いと、内臓の調子がイマイチという方も多いのではないでしょうか。
冷たい飲みのものやクーラーで身体が冷えたり、寝不足でなんだか疲れやすかったり、暑さで胃が重くて食欲がないとか、「なんとなく」の体調不良になりがちな季節です。

今日は、そんな暑い時期にとってもオススメな伝統食のお話しです。
皆さま「米糠鰯(コンカイワシ)」や「米糠鯖(コンカサバ)」ってご存知ですか?
福井や京都の郷土料理「へしこ」の方が耳馴染みがある方が多いかも知れません。
石川県では方言で「米糠」を「こんか」と呼び、「へしこ」のことを「こんかいわし」や「こんかさば」と呼んでおります。
いずれも青魚に塩を振って塩漬けにし、さらに糠漬けにした郷土料理です。
発酵文化の盛んな北陸地方で、その昔春先に一気に大量にあがる青魚を長期保存するべく生み出されました。足の早い青魚、どうにか無駄にしないよう先人の知恵が生み出した伝統食ですね。また、その製造方法もとても理にかなっており、乳酸発酵を促進させる高温多湿の夏の環境を巧みにいかした保存食です。冬や不漁期には貴重なタンパク質源としても重宝されてきました。


今日は、そんな「こんかさば」を金沢市内で作られている糠乃舎さんに取材に伺った際のお話をさせて下さい。
糠乃舎さん、おみちょから車で5-6分の材木町という住宅街にて「金沢こんかこんか」というなんとも可愛らしいネーミングのこんかさばを製造販売されておられます。
(「こんか」は金沢の方言で「来ない?」とか「おいで」のようなニュアンスも持ちます)
私たちがこの「金沢こんかこんか」を知ったのは、近江町市場唯一のお酒店「酒の大沢」の佳代夫人に教えていただいたことがきっかけです。
酒の大沢さんに置かれているちょっとしたおつまみたちは、実はどれもこだわりが詰まっていて、何を試してもとっても美味しいものが多いので、これも間違い無いだろうと、可愛らしいパッケージとちょうど食べ切れそうな量がスライスされた商品を眺めていたところ、すごい熱量でオススメしていただきました。笑
いわゆる伝統的な塩っ辛いこんかさばとは一線を画している、塩分控えめで(それでも初めて食べる方は塩辛いとは思います)、さばの旨みと米糠の甘みを感じる、とてもバランスの取れたまろやかな味わいに、一気にファンになりました。
また、佳代夫人のお話だと、金沢のお料理屋さんでもファンが多く、更にその米糠自体が絶品で、アンチョビみたいにアンチョビキャベツならず、米糠キャベツとしてご提供されているお店もあるとか。
そんなお話を伺う中で、私たちはいつか糠乃舎さんに取材に行きたいと想いを募らせていました。
現在では年間を通して作られるこんかさば。どの時期にお伺いするのが良いのかわからず、でもやっぱり夏前がなんとなく良いよねとスタッフ同士で話し合い、6月末にお伺いさせていただきました。
なぜ夏前かと?それは、またおみちょの別の能登出身のお母さんに、「夏バテにはこんかが一番良いよ!ごはんにちょこっとのせるだけで、白米がどんどん食べられるからね。」なんてお話を聞いていたためです。

金沢|近江町市場のお取り寄せ

毎度前置きが長くなってしまいましたが、ここで糠乃舎さんについて。
創業者の池田由美子さんが大怪我をして入院した際に、大好物さえ喉を通らない日々を過ごし、その様子を心配した知り合いのおばあちゃんが差し入れしてくれたこんか漬けを食べ、その美味しいさに感動し、“金沢のばあちゃんの味を残し、みんなに食べてもらいたい“という決意を持ったそうです。怪我の完治後に娘の園さんと小さな個人商店「池田商店」を開業してこんか漬けを作り始められました。
食品製造の経験がないお二人、原材料にも製造方法にも一切妥協を許さず、試行錯誤し続けたことで現在の他にない芳醇でまろやかな旨みと甘みのあるこんか漬けを作り上げました。
その後、2017年には一度生産を中止し、色々と事業継承を試行錯誤し、2018年の春に小橋町の町家にて「金沢こんかこんか」の第2章が始まりました。現在の材木町には2020年頃に移られてこられたとのことです。
今回私たちがお会いしたのは、池田由美子さんの娘さんの斉藤園さん、そして池田商店の頃から製造のお手伝いをして来られた岡崎友里さんのお二人。
材木町の細い路地を少し迷いながら辿り着いた町家。入った瞬間に糠の芳醇な香りに迎えられました。
すぐに目に入ったのは大量の樽たち。町家の棚に大きな樽が並ぶ様子は、私たちが想像していた製造拠点とは異なるものでした。
いわゆる工場といったような無機質な感じは一切なく、本当に家庭で作られているようなほっこりとした光景。そうか、「金沢こんかこんか」の優しい味わいは、この町家で作り上げられているのだなぁとなんかしっくりきました。
おそらく工場みたいな温度管理がしっかりした施設より、町家での製造はそれはそれは手間がかかるのではないかと思います。
実際製造工程についてもお伺いしました。まず、前日に水揚げされた新鮮なサバを朝イチで市場でおろしてもらい、直送していただいているとのこと。鮮度の高い状態で一枚一枚手作業で丁寧に塩漬けをします。この塩漬けの作業が最終的な商品の仕上がりを左右する大事な工程だそうです。1週間から10日程塩漬けされたサバたちは、30年間受け継がれたサバエキスが染み込んだ秘伝の糠に独自の配合で調味料を入れて完成させた甘い糠に漬けられます。
そして時期やサバの状態によって多少前後するようですが、約半年間糠漬けされます。
その後は「漬けかえ」の作業があります。半年間糠漬けにしたサバを全て樽から取り出し、味を確認し、樽の上部と下部で漬けられた味のバラつきをなくすために、順番を入れ替えて、更に糠を追加して味を調整します。納得できる味になるまでこの作業を何度も何度もくり返すらしいですよ!ちなみに梅雨を越えると発酵が進み、美味しくなるとおっしゃっていました。
そして出来上がった「金沢こんかこんか」は半身やスライスにされて梱包されます。

金沢|近江町市場のお取り寄せ
金沢|近江町市場のお取り寄せ

さて、そんなに丹精を込めて作り上げられた「金沢こんかこんか」、どんな食べ方がオススメかも聞いてきました。実際、取材に伺ってこの話が一番盛り上がり、一番時間を割いていただきました!笑

まず、半身を買うとついてくる秘伝の糠の食べ方。
お豆腐に乗せたり、チャーハンに入れたり、ポテトサラダに入れたり、調味料として使用するとワンランク上の味わいが楽しめるそうです。
また、チーズなどの発酵食や柑橘系の酸味との相性も良いとのこと。
「お餅を焼いて、こんか/糠も炙って、ゆずとバターのせるのが美味しいよー」との斬新な組み合わせに私たちはもうワクワク。

また、こんか漬けの方は、「白いもの」と合わせると間違いない組み合わせになるよとのこと。ご飯はもちろん、先ほど出たお餅やチーズ、パスタやパンにも良いとのこと。
「バケットにバター、オリーブオイル、ブラックペッパーとカリカリのオニオンとこんかサバ、これがワインにとっても合います」とのお話の段階では、口の中が大変なことに。

最近では、暑いのでお素麺に合わせた食べ方もおすすめらしいです。
出汁に溶いて漬け汁にしても、かまぼこや茗荷と混ぜてトッピングしても良いのよーとのことです。

もう、次々に出てくるオススメの食べ方。
それもそのはず、お二人食べることが大好きで、スタッフさん集まってお昼ごはん用に色々とメニュー開発をしては楽しんでいらっしゃるようです。なんて素敵な職場!!
金沢こんかこんかさんのInstagram、そんなみなさんが考えられた組み合わせが綺麗な写真で紹介されています!是非フォローして、色々お試しいただきたいです!

取材の後に、ありがたいことにスライスと新商品の「おかずなぬか」を頂いて帰ってきたのですが、スライスで早速例のワインに合うバケットの組み合わせを試したところ、これがさいっっこうに美味しかったです。(日本酒にも良き相性でしたよ♬)
ちなみに「おかずなぬか」は秘伝の糠に、こんかさばを手作業でほぐしたものを混ぜられたものがパウチに入っている、とっても便利な新商品!
これがもうごはんにかけるだけで、この夏を乗り越えられそうです。
せっかくなので酒の大沢の佳代さんにもお土産にお渡ししたら、後日「あれ美味しいしめっちゃ便利やねーー」とおっしゃっていました。
(ちなみに酒の大沢さんでは「おかずなぬか」のお取り扱いはないので、ご注意を)

金沢こんかこんかさんの公式オンラインショップでも購入できるので是非お試しいただきたいです!!
ちなみにHPもとっても素敵で、そちらにもオススメの召し上がり方が載っていますよ♬

イチバのハコの料理研究家の谷口直子は、この時期こんか漬けと薬味をたっぷりをご飯にのせて冷茶をかけて頂く「冷製お茶漬け」もオススメと言っております♬

これからもしばらく暑い夏が続くとの予報が出ています。
伝統的な発酵食品を身体に取り入れ、元気に乗り切りましょう!


金沢こんかこんかさんのHPはこちらから↓↓

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