なんぼ商店/南保さん
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なんぼ商店/南保さん

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「おみちょびと」編集担当の白江です。今回は乾物や珍味、お菓子を取り扱うお店「なんぼ商店」をご紹介します。店主の南保守さん。金沢市内の食品卸売商社に勤務した後、家業に入られ、以来お店を営む4代目です。

趣味は、冬ならスキー、夏はキャンプを楽しむアウトドア派。おみちょびとはアクティブな人が多い!

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金沢では誰もが知る有名料亭や寿司店のシェフが良質の昆布を求めて来店するため、常に厳選された昆布を取り揃えているという南保さん。うま味成分であるグルタミン酸が豊富な昆布は和食には欠かせない食材ですが、近年温暖化の影響を受けて、少しずつ漁獲量が減り、品質も落ちてきているそうです。
「できるだけ価格を抑えて良いものを提供したい」と熱く語る南保さん。和食を陰で支える立役者の一人です。店内にずらりと並ぶ北海道産の昆布。羅臼昆布は高級昆布として知られ、他と比べて価格は3倍ほど。濃厚な出汁をとることができるので、干し椎茸と合わせて精進だしにも使われます。


濁った出汁が取れる日高昆布は関東圏で使われるのに対し、濁りのない甘く澄んだ出汁が取れる利尻昆布は主に関西圏で使われます。金沢では関西圏の利尻昆布を使うことが多いです。真昆布は長さ10メートル以上で幅が広く、北陸では昆布〆(こぶじめ)に使います。鯛やヒラメのような白身魚や甘海老、山菜を真昆布に挟み込んだ保存食です。金沢では正月や祭りに欠かせないご馳走です。

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お店では数種類のおぼろ昆布ととろろ昆布も取り揃えています。おぼろ昆布は表面を削ったもので、酢でしめた刺身をおぼろ昆布でくるくると巻く翁まぶし(おきなまぶし)に使います。側面を削ったとろろ昆布はふわふわとした食感が特徴で海苔の代わりにおむすびに巻いていただきます。子供の頃、遠足のお弁当に母がとろろ昆布のおむすびを握ってくれました。

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金沢の台所では煮物昆布が欠かせません。早煮昆布とも呼ばれ、春の竹の子のシーズンになるとこの昆布と一緒に炊きます。竹の子に絡んだトロトロの昆布が美味しくてついつい箸が進みます!お店の奥にはお酒が進みそうな珍味がずらり。たくさんありすぎて目移りしそうです。お土産にも良いですね!家庭の主婦だけでなくプロのシェフも多く通うお店、なんぼさん。市場に来られることがあったらぜひ立ち寄ってみてください!幅広い品揃えにお買い物が止まらなくなるかも!

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