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丸果石川中央青果/岡嶋さん(後半)

丸果石川中央青果/岡嶋さん(後半)

「おみちょびと」編集担当の白江です。前回に引き続き金沢市中央卸売市場の青果部編の後半をお送りします。

せりの見学を終え、丸果青果の岡嶋さんの案内でさらに場内を見学させていただきました。倉庫に所狭しと積まれている青果の箱。地元産だけでなく国内あちこちから集められた青果です。

丸果石川中央青果/岡嶋さん(後半)

金沢の夏は加賀野菜の太きゅうりや金時草だけでなく、地元産の瑞々しいきゅうりやナス、トマトが美味しい季節です。岡嶋さん曰く「きゅうり農家の繁忙期はそれこそ親の死に目にも会えないほど⁈の忙しさ」だとか。太きゅうりと違い、成長の早いきゅうりを出荷するために休むこともままならない農家さん。本当に頭が下がります。青果の倉庫で思いがけず菖蒲を発見。菖蒲湯は5月5日の端午の節句に入るのが一般的ですが、金沢では6月初旬に入ります。根本によもぎをくくりつけた菖蒲がお花屋さんの店頭に並びます。またお風呂に入れるだけでなく、菖蒲の葉を男の子の頭に鉢巻のように巻いて健康を祈ったり、お布団の下に敷いて寝て無病息災を願うという風習があります。息子のいる我が家でも義母が毎年欠かさず菖蒲湯の準備をしてくれます。

丸果石川中央青果/岡嶋さん(後半)

ロケーションはがらりと変わり、別棟の「バナナセンター」へ。バナナを追熟させるための専用の貯蔵庫です。なんとここは日本で三本の指に入る設備だとか。ひとつの室には約1000ケース、10万本のバナナが貯蔵できます。そして私達消費者が知ることのないバナナの秘密がここにありました!海外でコンテナに乗せられ日本についたばかりの青いバナナ!しかもすぐ小売ができるようにすでに個装されています。室ごとにエチレンガスを充満させ、4、5日かけて黄色になるまで追熟させます。バナナの箱にはエチレンガスが通りやすいように通気用の穴がいくつも空いています。そして個装されたバナナの袋にもパンチで開けたような穴が空いているのはエチレンガスを行き渡らせるための工夫だったのです!かつてバナナは高級品だったそうですが、今では卵と並んで「物価の優等生」このようなプロセスを経てなお安定した価格で消費者の元に届けられているんですね。我が家の朝食では欠かせないバナナ。うっかり買い忘れバナナだけを買いに何度近江町まで戻ったことか・・・。このゴリラに共感せずにいられません。

丸果石川中央青果/岡嶋さん(後半)
丸果石川中央青果/岡嶋さん(後半)

市場見学の後はお楽しみの腹ごしらえ。場内のお食事処で朝ご飯をいただきました。市場の常連さんも多く通ってきて、座っただけでご飯が出てくるようなまさに家庭的なお店でした。

さて2回にわたってお送りした卸売市場青果編。いかがでしたでしょうか?これからも季節の新鮮な食材とそれに関わる「おみちょびと」を取材していきます。どうぞご期待ください!

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