2023.06.19
模擬セリ体験と料理教室
投稿スタッフ
こんにちは。
先週末の土曜日に金沢港真横にある、かなざわ総合市場の「模擬セリ体験と料理教室」の取材に行ってまいりました。
かなざわ総合市場は、いわゆる「産地市場」。石川県内であがった鮮魚が集まり競りが行われます。
この「模擬セリ体験と料理教室」は、小学生以上のお子さんとご両親のどちらか2名1組で申し込める、人気のツアーです。約2カ月に1回開催され、一回につき6組限定とのことで、毎回抽選で選ばれるとのことですよ。
ちなみに、「模擬セリ」のみの体験もあり、こちらはもう少し枠が広めに設定されております。
JFいしかわのおさかなマイスターさんが、実際の競りと同じような状況を演出しながら、市場の仕事を直接体験し、楽しみながら流通の仕組みや石川県の水産業への興味を深めていただけるような盛り沢山の内容となっております。
存在は知っていたのですが、たまたま先週おさかなマイスターの高岩さんと別件でお会いした際に、週末にやるから見においでとおっしゃっていただきました。
体験内容:
①おさかなマイスターからのおはなし
②市場施設見学(低温冷凍庫や周辺)
③模擬セリ体験
④お魚料理教室(@金沢勤労者プラザ)
私たちが到着した8時半頃には、すでに②の低温冷凍庫に入るところでした。
水で湿らせたタオルを持って、いざ低温冷蔵庫の中へ。
中に入って、タオルを振り回すと、あっという間にカチコチに!
さすが-30度の世界です。お子さんたち皆さん大喜びでした。
(私は持って入ったカメラが壊れないかヒヤヒヤしておりましたが。笑)
「お魚には触れないでねー、でもどんなお魚があるかもちゃんと見てねー」と高岩さん。
商品であるお魚の大切さを伝え、そしてどんな状態で冷凍されているかもしっかり見てもらい、タオルを凍らせる体験だけに留めないよう、しっかり指導されておりました。
低温冷凍庫から出てきた後、港を一周しながら、なんだかゴミ置き場のようなところの前で止まります。
実は、ここ、漁の際にお魚と一緒に網にかかってきたゴミの廃棄場。各船から集めて、漁協さんがまとめて廃棄をしているとのことです。
かなざわ総合市場には何度も足を運んだことのある私も、これは初めて知りました。
とっても大きな家庭ゴミや家具などもあり、こんなのが一緒に網にかかったら、お魚も傷んでしまうだろうに、なんだかやるせ無い気持ちになりました。
ちなみに、その側には明らかに海からあがってきたものでは無いだろう、テレビや電子レンジなどの粗大ゴミも置かれており、おそらく「ふとときもの」が家庭のゴミを持ち込んでいるのだろうとのこと。これは本当に迷惑ですね。。
さて、その後は実際模擬セリについての説明。皆さん参加費の3000円を元手に、①の際にくじ引きで100円から500円まで追加費用があったったとのことで、元手のお金が違うとこともしっかり実際の競りと同じ状況に。
元手のお金以上を使ってしまったら取引はなしになるので、しっかりお父さんお母さんと残りのお金の計算をしながら競りをするよう、説明されます。
また、指の使い方も。100円から900円の表現方法を教えてもらい、1000円を超えたら、また100円と同じ手でいいんだよとのこと。
その後の模擬競りの際に、みんな一生懸命その手をやってみるのですが、小学生だとちょっと難しかったような印象も受けました。でも、やってみることに価値がある!
さて、では、実際の競り場に移動します。
ここは、本当に夜の競りが行われている場所です。
12個の発泡スチロールのハコに、ちょっとずつ組み合わせの違う、お魚が組まれて置いてありました。
この日は、イワシ、スルメイカ、真鯛、スズキ、ガスエビ、ウマヅラハギ、アジ、カマス、サバ、トビウオ、ガンドなどがありました。
1箱につき、2-5種類の魚が詰め込まれています。
実際の競りの時のように、競り人(子供達)は、今日の仕入れをしっかり見定めながら、どの箱が欲しいか目星をつける時間を与えられます。
ご両親と相談したり、このお魚何?と質問したり、みんな競り人の目をして見ています。
そして、いざ模擬競りが始まりました。
最初の1箱目。「はい、100円からー!」という高岩さんの声に対して、一人が200円の指を示します。ちょっと遠慮気味のお子さんたち。その後に誰も続かず、この箱はなんと200円で競り落とされました。大人たち「なんとお得な!」。
その後の2個目からは、みんななんとなく要領を得てきて、大体1ハコ1000-1700円くらいで、競り落とされていました。
「欲しいものが取れなかったー」とか「こんなに沢山のお魚どうしようー」といったような、私たちが実際の競り人さんからもたまに聞くような意見が聞こえてきました。(価格が合わないから買わなかった、豊漁だったからお付き合いで買ってきた、みたいな時ですね笑)
さて、みんなそんなこんなで発泡スチロールパンパンなお魚を抱えて市場を出ます。
大量のお魚の調理に不安が残るご両親たちは、漁協の人におすすめの食べ方を確認したり、その場でちょっと調理をしてもらったりしていました。
調理体験は、市場から車で15-20分程移動した金沢勤労者プラザで行われました。
今とっても美味しいイワシとスルメイカを使ったお料理体験です。
お魚を捌くところからやってもらいます。
イワシは包丁で頭を落として内臓を出してから手開きで。梅肉の入った蒲焼き丼を作ります。
スルメイカは、胴体と足を分けて、軟骨や目や嘴をとって、輪切りに。お野菜たっぷりのアヒージョを作りました。
最初はおっかなびっくりやっていた子供たちも、親子の連携プレイでどんどんお料理が出来上がっていきました。
特にイカはおもしろかったようで、軟骨がスーッと抜けるところを楽しんだり、とった後の目の玉をじーっと見つめたり、各々独自の楽しみ方をしておられました。
そしてみんなで頂いて、後片付けもして、12時に解散!
なんと有意義な午前中なこと!
でも、帰った後、きっとお父さんお母さんはもう一仕事、二仕事と大変だったでしょうね。笑
どんな風に召し上がられたか、とっても気になります。
私もイワシとスルメイカをもらって帰り、ご近所さんにもお裾分けをして、イワシはなめろうに、イカはお刺身とゲソと頭の部分は大根の煮物にしていただきました。(実家の母調理、笑)
普段金沢にいてもなかなか港の方に行くことは少ないので、朝から海やお魚の匂いに触れ、子供たちのキラキラした目を見て過ごした午前中は、トクベツな日となりました。
かなざわ総合市場での模擬セリ体験、とってもオススメです!
是非興味を持たれた方は、HPをご参照ください♬