2022.12.01
『煌』初競り取材
投稿スタッフ
こんにちは。
早いもので12月になりました。
今日から金沢は随分と冷え込み、昼過ぎにはみぞれのような雨が降りました。
いよいよ冬本番です。
北陸の初冬と言えば、この時期の名物、雷、なのですが、こちらでは「雪起こし」や「ブリ起こし」などと言われています。
雪が降り始める、そして脂の乗ったブリが獲れ始めるということでそう呼ばれているのですが、
今日はそんなブリに関して、とっても賑やかな話題がありました。
今年から、石川県で獲れるブリの最高級ブランド『煌(きらめき)』が誕生するとのことで、12月1日の今日、金沢港すぐ横のかなざわ総合市場で初競りが執り行われました。
まず、煌の認定基準について。
・県内の定置網で獲られる天然能登寒ぶりであること
・重量14kg以上のもの
・12月から翌1月までの限定期間に獲れたもの
・傷がなく胴回りが十分あること
・鮮度管理が徹底されたもの(氷締めや活締めを施す等)
・資源管理への積極的な取り組みがなされていること
を満たしたもののみが認定されます。
今日、沢山のブリが市場に並ぶ中、認定基準を満たしたものは1匹のみでした。
七尾市の岸端定置網さんが獲った15.5kg、体長94cmのプリッとお腹周りがしっかりとしたブリでした。
今までの「天然能登寒ぶり」が7kgオーバーが条件だったのに比べ、重さが倍以上のものとなります。
このくらいの大きさのもの、年間を通して石川県で獲れるブリの1%くらいしかいないそうですよ。
前提が長くなってしまいましたが、その1匹の『煌』。すでにニュースでご覧になった方もいるかと思いますが、なんと400万円の高値がつきました!!
事前にJFいしかわさんに予想をお伺いしたところ「キロ10万円くらいじゃないかなー(15キロだと150万円)」とおっしゃっていたので、その予測を大幅に上回りました!
競り落としたのは能登は七尾市に本拠地をもつ地元スーパーの「どんたく」さん。
金沢にも店舗があり、その新鮮な鮮魚の取り揃えから、他のスーパーにないような商品のラインナップが人気なスーパーです。
私たちイチバのハコスタッフたちも、料理研究家谷口の繋がりで、社長の山口さんとは個人的にも何度かお会いさせていただいた事があり、見知った方が今回の話題の中心となられて、とても嬉しくありました!
競り後のインタビューでは、もともともっと予算は低かったのですが、今回の煌が地元七尾の漁師さんが獲ったものであることから、地元を盛り上げるために想定以上の価格ででも、応援も含めて競り落としたかったと言う熱い想いを語られていました。
きっと七尾では今頃盛大にお祝いされているのでしょうね。
でも!この今回の煌、今日のお昼過ぎから金沢のどんたくさん(西南部店)に展示され、明日中その姿を拝む事ができるとのこと。
そして、今週の土曜日には通常のブリの価格で、販売されるとのことですよ!
金沢にお住まいの皆さんで、興味がある方は、是非明日からの2日間、どんたく西南部店に行かれてみてください♬
さて、最後におまけですが、今日の初競りの後、JFいしかわさんが朝漁れの寒ブリで、メディア向けに試食会を設けて下さいました。ブリの切り身だけではなく、そこには石川県での定番の食べ方、大根おろしも用意されていました。
さらに!金沢では、ワサビ醤油と大根おろしで頂く事が多いブリ、能登の方、さらに漁師さんたちは、ワサビの代わりに一味唐辛子を使うと教えて頂き、早速その食べ方で頂いてみたら、それがとーってもおいしかったです!
ワサビよりサッパリとしていて、その辛味とブリの脂がマッチしておりました。
そんな興奮冷めやらぬまま、おみちょに戻り、珠洲市出身のヤマカ水産の番匠さんにその話をしたところ「そんなん俺はいつもそうしとるよー刺身だったら、ブリもやけど、イカとかもそんなんして食べるよー。地元の人は、自分たちで唐辛子を育てて、その辛さ自慢とかもしとるよ。」とのことでした。いやー、能登の食文化、毎回色々と学ぶ事が多いです。
皆様にも、是非お試しいただきたいです!