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2021.05.25

直源さんと「てしごとのハコ」

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金沢|近江町市場のお取り寄せ

投稿スタッフ

イチバのハコでは、梅雨時期の楽しみ【てしごとのハコ】の販売を開始いたしました。

こちらのハコで皆様にお届けする「直っぺ醤油こいくち」について、直源醤油の代表取締役社長の直江潤一郎さんに直接お話をお伺いする機会をいただけたので、今回はその時の様子をお届けします。
急にお伺いしたのにも関わらず、お時間を割いていただいた直江さん、本当にありがとうございました。

直源さんの商品は、この冬の人気商品【金沢おでんのハコ】でも、「金沢おでんのつゆ」をお届けしており、多くの皆様にご好評いただきました。

直源醤油さんが蔵を構える金沢市の大野地区は、醤油の日本5大名産地のひとつとして、その400年強の歴史で、金沢の食文化を縁の下の力持ちとして支えてきました。

その昔北前船の寄港地として、人・物・情報・文化が行き交う交易地点として栄えた港町大野は、未だに街並みを巡ると当時の華やかさを伺える町屋が並び、ふとタイムスリップしたような気持ちになります。
最盛期では60軒あまりもの醤油醸造業者があったと言われていますが、現在は13軒まで減ってしまったらしいです。それでも、こんなにまとまった地区にこれだけの数の醤油蔵が軒を連ねるのは、日本の中でも稀だそうです。
ちなみに石川県全土では、現在50-60社もあり、これも全国的に見るととても多いとのことです。
九州のあまくち醤油や広島、そして「うまくち醤油」が特徴と言われている金沢の大野、こういった地元独特の食文化が残っている地域には醤油醸造業者が多く残っているそうですよ。
その13軒が作り出す「大野醤油」、その種類はなんと100種を越えるとのこと。そして、もちろんそれぞれの業者さんに特徴があるらしく、色々試してみたいななんて思いました。

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さて、直江潤一郎さん、私は今回初めてお会いしたのですが、とても謙虚でスマートなジェントルマンという印象を受けました。人の目をスッとしっかり見ながらお話をされるのに、圧を感じさせない、そしてやさしく語る言葉の節々にふと出る金沢弁がなんとも親しみを感じさせてくださる、素敵な方でした。

直源醤油の歴史から、大野醤油の特徴、そして直源醤油の特徴をお話いただいた中で、私が特にその直江さんのお人柄を伺えると思ったお言葉が2つありました。それは「地元の人に支えていただき」というお言葉、そして「私たちは料理や素材を引き立てるための裏方」というお言葉です。

直源醤油さんは、北前船の廻船問屋としてその歴史を刻み始めました。
創業は文政8年(1825年)で、大野醤油を支える筆頭メーカーです。
大野醤油の歴史は先にも触れましたが、北前船の交易が始まった頃に始まり、その昔、重たいお醤油は陸路での輸送には向かなく、船で運んだ歴史があるようです。
お醤油を醸すには、この金沢の「ジュクジュクした気候(直江さん談)」がとても合っていたこともあり、また金沢は名峰白山から流れ出る良質な水にも恵まれていたことから、交易地である、湿度の低いさらっとした気候の北海道にて、大野醤油は大変重宝されていたとのことです。
その代わりに北海道からもたらされた昆布は、金沢の食文化には欠かせない存在であり、こうやってお互いの地域のなき(無)を補い合っていたのだなと、その時代に思いを馳せながらお話を伺っていました。
そして、その北海道からもたらされた昆布により、金沢には今でも根強い昆布出汁文化が残っており、その昆布出汁に合うお醤油が自ずと発展したそうです。

大野醤油の特徴は、関東のこいくち醤油と九州のあまくち醤油のいいとこ取りをしたような「うまくち醤油」と言われており、こいくち醤油ほど塩辛くなく、そしてあまくち醤油ほど甘くないというという味わいです。
このうまくち醤油は、カツオ出汁ほど濃くない昆布出汁の良さを引き出し、またほのかな甘さが旨味を加えてくれます。
関西のうすくち醤油とも違ったこの独特のお醤油、他の地域の方の感想も是非聞いてみたいです。
うすくち醤油が出たから、もう一点触れさせていただきたいのが、その色です。
これも、ちょうどこいくち醤油とうすくち醤油の間くらいの色味なのです。
関西圏の食文化に近いといわれいる金沢、素材の色を活かして調理することを重んじます。
「金沢は、海のもの、山のもの、郷のものと恵まれた食材が豊富にある地域だからこそ、食材を引き立てる役割をお醤油はしている。素材の色を壊さないように見た目の色も大事だから、やんちゃに濃くしないようにしている。つまり裏方やね。(直江さん談)」という風に説明されていました。

さて、今回お届けする「直っぺ醤油こいくち」は、現在直源さんで30種類以上作られているお醤油の中でも、かけ、つけ、の使用に限らず、煮炊きものにも適していることから、金沢市民でも贔屓にしているご家庭が多い一品です。
イチバのハコスタッフも今回確認したところ、たまたまかもしれませんが、みんな家庭で使っているお醤油が「直っぺ」でした。笑
今回販売に当たって、色々調べていたら、こんな記事も見つけました。

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO66000620Z01C20A1000000?page=2
(ちなみにお醤油の次の記事の「ロイヤルカリブ」も私の家では常に冷蔵庫にあります。笑)

直江さんも「地元の奥様にこれじゃなないとダメねんって言っていただいている商品で、地元の方に支えていただいてありがたい」とおっしゃっていました。
ちなみに、この「直っぺ醤油こいくち」は、直江さんによると、石川県でも北は羽咋から南は小松までで特に親しまれているとのことで、七尾以北の奥能登や橋立港以南の南加賀では、より糖度の高い甘めのお醤油が好まれているそうです。あと、海岸線沿いの地域でも。これもとても面白いなぁと思いました。

金沢|近江町市場のお取り寄せ
金沢|近江町市場のお取り寄せ

↑直源醤油の入り口の看板はからくりになっていて、引っ張ると直江さんの似顔絵が出てきます!


さて、最後にお醤油やお酒などの麹菌を使った蔵に「蔵癖が出る」という言葉がありますよね。
素材や製法を同じくしても、その蔵によって出せる味わいが変わってくるということを指します。
長年の歴史をかけて、その蔵にただよう空気や温度、そして雰囲気で菌が独自のものになっていくという、なんとも味わい深い言葉だと思うのですが、今回直源醤油さんを訪ねて、久しぶりにこの言葉を思い出しました。
というのも、今回直江潤一郎さんにお会いしに伺ったら、先代のご夫婦もご挨拶においでてくださいました。
そして、先代ご夫婦も少ししかお会いしていないのにとても素敵で気さくな方達で、こういう方々が代々受け継いできたお醤油蔵には、きっととても良い時間、空気が流れているのだろうなと思いました。
そんな環境に育まれた直源醤油さんの「蔵癖」が出たお醤油たちは、やはり角がなくまろやかな味わいで、そして色んな人に愛される味になっているんだろうなと思います。

【てしごとのハコ】もとてもオススメですが、直源醤油さんのお醤油にご興味を持たれた方は、直源さんのオンラインショップからもご購入いただけます。

大野地区のお醤油屋さん、これからも色々訪ねていけたらいいなと思っています。
その時はまたご報告させてください。